車の通りの激しい横断歩道で、三人の男が信号待ちをしていました。
信号が青に変わったので、車道へ足を踏み出したとたん、交差点を曲がってきた車に、もう少しで跳ね飛ばされそうになりました。
中の1人が、その車に向かって、「このばかやろう、おれをひき殺す気か。おまえこそ壁にぶち当たって死んでしまえ」と怒鳴りました。
そして心の中で、「こんな道を通らなければよかった。胸がどきどきして、心臓響僻でも起こしそうだ」とぼやきました。
二人目の男は、「ああ、やれやれ、あの車でよかった。ほかのタイプの車だったら、あれほどうまく避けきれなかったかもしれない。まったく運がよかったよ」と胸をなでおろしました。
3人目の男はぼんやりしていて、どう思ったかと聞かれて、「え、何、何の車」ときょとんとしていました。
このように、誰もが現実をそれぞれ違った目でとらえています。